お役立ちコラム
2019.06.18
| 就活お役立ち情報生きることは食べること~歯の健康と身体の健康~
毎年6月は「食育月間」
毎年6月は「食育月間」です。国や地方公共団体、関係団体などが協力して、食育推進運動を重点的かつ効果的に実施し、食育の一層の浸透を図ることとされています。
「食育」とは、様々な経験を通じて、「食」に関する知識と、バランスの良い「食」を選択する力を身に付け、健全な食生活を実践できる力を育むことです。
食べることは生涯にわたって続く基本的な営みですから、子供はもちろん、大人になってからも「食育」は重要です。
健康的な食のあり方を学び考えることも大切ですが、もっと基本的なことからでも「食育」は始められます。
だれかと一緒に食事や料理をしたり、食べ物の収穫を体験したり、季節や地域の料理を味わったりするなど、食を通して様々な経験を積むこと、そして生活の中で実践することが、大切なことだと思います。
特別なことではありません、ご家庭で手作りのお料理を食べる、食材について話をする・・・そんなことも食育の一環なのです。
「おふくろの味」・・・と言えばお母さんが作る家庭料理をさしますが、「家庭料理」と言っても各家庭、そして世代によっても思い浮かべる物が違うでしょう。
戦後まもなく生まれた私の両親であれば、もちろん日本食・・・・漬物、煮魚、お味噌汁と言ったところでしょうか。
私の世代でいえば、日本食から洋食がご馳走になった時代・・・・カレーライスやエビフライと言った洋食も加わるのでしょうか。
いずれにせよ現代のように冷凍食品やレトルト食品がさほど充実した時代ではなかったため、それぞれの家庭料理はやはり「母の手作り」の味だったはずです。
現代は・・・・・。
特に、食生活の多様化、食べ物に恵まれた時代、ファストフードやコンビニなど家に帰らなくても空腹を満たしてくれる食べ物が手軽に、そして身近にあふれている時代です。
だからこそ、子供のころからご家庭で料理を「作ること」「食べること」「味わうこと」の経験をすること、それがとても大切だと感じるのです。
なぜならば、作ることの習慣のないご家庭に育ったお子さんが、将来「作ること」ができるでしょうか、「旬を味わうことの美味しさ」を知らないお子さんが、将来「旬を味わう美味しさ」を伝えることができるでしょうか。
「僕の好物は、ファミチキ」そんな現代っ子は、少なくないような気がします。
そんな時代だからこそ「食育月間」が設けられるほど、食することへの経験と知識が求められているのです。
なぜ「食育」が大事なの?
食をめぐる課題の解決に、「食べる力」=「生きる力」を育むことが重要と言われています。
考えてみてください、あなたの血肉、そして骨や髪、身体すべては、「食べる」という基本的な行為により、体内に摂取された栄養素からすべてができているのです。
その食事の「質」こそが、あなたの身体の「質」に比例するのです。
こうした「食育」がいま重要とされる背景には、先にも上げた通り、近年、食に関連した様々な課題が浮上していることがあります。
例えば、コンビニやファストフードなど、身近に簡単にお腹を満たしてくれる、「食べ物」にあふれている時代、栄養の偏りや不規則な食事などによる肥満や、それらが原因と考えられる生活習慣病の増加がみられます。
また、食の安全や信頼にかかわる問題や、外国からの食料輸入に依存する問題など、食を取り巻く環境が大きく変化しています。
こうした中で、食に関する知識を身に付け、健康的な食生活を実践することにより、心と身体の健康を維持し、生き生きと暮らすために、食育を通じて、生涯にわたって「食べる力」=「生きる力」を育むことが重要になっているのです。
エンプティーカロリーとは?!
エンプティーカロリーという言葉をご存知ですか?
おそらく数年前までは馴染みのなかった言葉ですが、食文化の発達と同時に使われるようなった言葉ではないでしょうか。
現代の食生活においての問題を踏まえながら、エンプティーカロリー食品とはどんな食品なのか、その危険性についてお話ししたいと思います。
飽食の時代だからこそ~ 現代人の食生活の問題点
現在、食文化の発達により欧米などから肉やファストフード、見た目が可愛らしい甘いお菓子など様々な食べ物が日本にももたらされるようになってきました。
近年は飽食の時代であり食べ物に困ることはありません。しかし、それにもかかわらず栄養失調の成人や子供が増加しているというのです。
若い女性に多い痩せ傾向により、極端に食べなかったりカロリーの低いものばかり食べることや、子供に甘いお菓子ばかり買い与える、ファストフードやコンビニ弁当、冷凍食品などの加工食品ばかり食べることなどからくる、現代版の栄養失調なのです。
エンプティーカロリー食品とは
エンプティーカロリーを直訳すると空のカロリーとなりますが、カロリーがない食品というわけではありません。
「ジャンクフード」の方が馴染みのある方が多いかもしれませんね。
少し意味は異なるのですが、同じくジャンクフードも英語で「がらくた」「くず」「値打ちのないもの」という意味です。
エンプティーカロリー食品とは、栄養素をほとんど含まない食品、つまり栄養素は空っぽなのにカロリーだけはあるという食品のことです。
エンプティーカロリー食品は、固形脂肪や添加された砂糖以外の栄養素が少ない、もしくは全く入っていない食品を指すため、そういった食品を食べても、ビタミンやミネラル、食物繊維などが不足しています。
代表的なものをあげれば、ファストフードやコンビニなどの加工食品、ドーナツやケーキなど市販の甘いお菓子やスナック菓子、また食べ物ではありませんが、アルコール、炭酸飲料なども挙げられます。
エンプティーカロリーのデメリット!
先にも触れたように、近年では太っていても栄養失調症と判断される場合も多く、飽食の時代にもかかわらず、お子さんや成人でさえ栄養失調と診断される方が増えていると言います。
そのメカニズムは、栄養素がないのにカロリーだけを摂取することで体が栄養失調状態になってしまいます。それを受け栄養を摂取するように脳から指令が出ます。そうなることにより食欲が増進したり過食状態になってしまうのです。もちろん、エンプティーカロリー食品には、栄養素はなくても、カロリーは非常に高い食品が多いため、太っていても栄養失調となるのです。
さらにエンプティーカロリー食品の影響は子供にも及んでいます。2014年の文部科学省の調査では小学生の暴力行為が7年前より3倍に増え、今もなお「キレやすい子」が増加しているという結果が出ています。どのような経緯でキレやすい子を生み出すのでしょうか。
まず砂糖や添加物がたくさん入ったお菓子を食べることにより血糖値が急上昇し、これを受けてインスリンが分泌され血糖値を下げようとします。
血糖値が急激に下がることは、ブドウ糖をエネルギー源として機能している脳に悪影響となり、ぼーっとしたりやる気の低下に繋がります。
そうするとこの状態を改善させるために脳からアドレナリン(攻撃ホルモン)が分泌されるために攻撃的になってしまうということです。
また、私が近年感じることは、子供たちの体力の低下です。
これは社会環境の変化、例えば外で遊ぶ場所がない、塾に通う子供の人口が増えた、危険が多いなど、様々な社会的要因も多大にあるかとは思います。
しかしながら、その一つには、このエンプティーカロリーを過剰に摂取することにより、本来取るべき3食の食事から摂取するべき「栄養」がきちんと摂れていないことも大きな要因だと思っています。
私の身近なところで例をあげれば、子供の試合の応援に行くと、足を攣ってしまう子が多くなったと感じます。
私が子供の頃は、暑い日に水分不足から夜中に足が攣る、冷たいプールに入って足が攣る・・・という話はよく聞きましたが、あちらでもこちらでも、子供たちが競技中に足を攣るということはなかったように感じます。
もちろん、足が攣る要因は、体内の水分や塩分の不足または筋肉の疲労が原因で痙攣が起こることもあります。しかしながら日頃から鍛錬を積み、水分補給を十分気を付けていても、足が攣りやすい子供がいるというのは、まさにミネラル不足、身体の栄養バランスに問題があると思うのです。
筋肉の動きにはさまざまなミネラルが関係していますが、一つ例をあげると、カルシウムの働きがあります。筋肉の収縮は、細胞内のカルシウムイオン濃度が上がることで起こります。同時に、体内にはカルシウムイオン濃度を調整する機能も働いています。栄養不足などにより濃度調整機能が低下すると、筋肉の伸び縮みがうまく制御できなくなり、痙攣を起こしやすくなるのです。
これまでも、何度も警鐘を鳴らしてきましたが、何をするのも「からだが資本」です。
食事の「質」こそが、あなたの身体の「質」に比例するのです。
たとえ体が成長していても、良質な筋肉や身体をつくる為には、やはりきちんと栄養(ミネラル)を摂取できる食事をすることなのです。
そうはいっても、私も、毎日の晩酌は楽しみです。
たまに食べるマックの照り焼きバーガーは美味しいものです。食事の楽しみの一つとして、ジャンクフードをたまに食べることは悪くないと思います。
普段栄養バランスの取れた食事をしていれば、たまにジャンクフードを食べたからといって、即健康を損なうことはありません。
お酒も飲みすぎず、飲むときにはいつも以上に食事から摂る栄養に気を配ればいいのです。
食文化が発達している今だからこそ、食生活を見直して、自分に必要な食品を選べるようにしていけると良いですね。
食べ続けることで味覚が低下する
近年、味覚障害の人が増えてきています。
推定で約250万人に達するのではないかと言われています。
味覚を狂わせるものとして、化学調味料、タンパク加水分解物、酵母エキス、ブドウ糖果糖液糖などを多用した濃い味付けがあげられています。
加工品や一般的な飲食店で、こうした強い味つけが増えていて、甘みや塩味も濃い傾向になってきており、市販のお菓子は人工香料もすごく強くなってきています。
単純に濃い味付けに慣れているというだけではなく、化学調味料で調合された「美味しく感じる味」には天然素材が持つ繊細なバリエーションはありませんから、微妙な味の違いが分からなくなってしまうのです。
子どもの味覚を正常に育てることは、その子の将来の健康にとっても重要です。
本来の食物がもつ味、甘み苦み渋み・・・そう言った自然の味を子供のころから味わっていなければ、それを美味しいと感じることはできなくなるのです。
加工食品やジャンクフードの「美味しく感じる味」が満たしてくれるものは、身体を蝕むこと、そして本来食から得られる、栄養や味わうことの喜びすら、奪ってしまうのです。
現代の子供たちは、飽食の時代・・・しかしそういう機会をうばわれているのであれば、貧食の時代と言えるのではないでしょうか。
ごちそうでなくてもいいのです。
「おふくろの味」はありますか?
「僕の好物は、ファミチキ」・・・生活習慣は環境からです。
それが流転しない、食育を今一度考える機会となるといいですね。
食べることは生きること
We are What we eat .
私たちは食べ物でできている。
シンプルで当たり前のことなのですが、私たちの身体、血肉すべては食べ物からできています。飽食の時代、食べることへの執着が無くなり、食べる本来の意味を忘れている方が多いように感じます。
”生きることは食べること”
健康は誰もが願う幸せです。
しかし無くして気付くのも健康です、だから無くす前に気づくことが大切なのです。
私は、息子が2歳のときに、昨日までの元気な愛らしい笑顔を突然失う恐怖を味わいました。数日間、意識のない息子を目の前に「生きてほしい」とただひたすら願いました。意識が回復してからは、その後遺症を心配する毎日でした。
We are What we eat .
私たちは食べ物でできている。
私は、無くしかけた大切なものを守るため、ずっと言い続けています。
それは息子にも・・・、
そしてその生活環境は彼の中へきちんと流転されていると思います。
無くしてからでは遅いのです。
現代の便利さと恵まれた生活環境から悪いことを知って、先ずは選ぶ「力」を身に着けること・・・。
大切な自分、そして大切なご家族、大切な人、すべての命は「食べること」で存在していることを忘れずに、もしあなたがその食生活の担い手ならば、今一度その役割を確と自覚をする機会になれば幸いです。
お陰ざまで、私は大切な息子を亡くすことはありませんでした。今では「健康優良児」食費に頭を悩ますことはあっても、健康そのもの、小中学校を皆勤賞で過ごすことができました。
前回のコラムでは、何を食べるのではなく、どのように食べるかも非常に大切であると、書かせていただきました。(「予防歯科の豆知識 咀嚼について」)
6月は、「歯と口の健康週間」でもあり「食育月間」でもあります。
健康な歯で、健康を維持できる食材を得ること・・・・「食育」
今一度考える機会になればと思います。
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最後に、歯の健康から患者様の健康維持をトータルサポートする歯科医院も多くあります。その中でもSoraナビがお薦めする、歯科医院を2つご紹介いたします。
歯科衛生士として、より一層やりがいをもって働きたいあなたにピッタリな歯科医院です。
医療法人大里会 は名古屋市緑区にあるうらさと歯科、稲沢市の大里デンタルクリニックの2医院を構える大型医療法人です。関連医療機関を多数もち、愛知県で優良な医療機関の一つと言えるでしょう。また厚生労働省からも認可をうけた歯科医師臨床研修施設として、人材の育成にも力を入れています。
地域医療に貢献することはもちろんの事、様々なイベントを開催し、患者さんの健康を全面的にサポートしています。
歯科衛生士だけでも30人程在籍し、併設された「健康館」では、歯科衛生士による「歯周病教室」や専門医による「歯並び教室」はもちろんの事、「食育教室」や「肩こり教室」「アンチエイジング教室」なども積極的に開催し、働くスタッフのモチベーションも非常に高い歯科医院さんです。
2002年に名古屋市中川区に開院以来、各分野の専門家が結集し、チームとして「高度歯科治療」を患者様に提供し続けてきた松年歯科クリニック。お子様からご高齢の方まで、1日約80人が来院されます。
歯科医院ではめずらしい、全員が「歯科衛生士」「管理栄養士」などの国家資格を持ち、「プロフェッショナル」として仕事に取り組んでいます。
定期的に開催される「食育教室」では多くの患者様がご参加され、地域医療に貢献されています。