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お役立ちコラム

2019.10.04

| 就活お役立ち情報

意外と知らない「試用期間」について

 

求人情報欄を確認すると、ほとんどの歯科医院で「試用期間」を設けていると思います。なんとなく知っているようで知らない試用期間。試用期間中の退職や解雇、試用期間の延長など、トラブルが発生するケースもあります。

ご自分の身を守るためにも、正しい知識をつけておきましょう!

試用期間って?

試用期間とは、入職後の勤務態度や能力など、面接時には判断できない求職者の適正を確かめるための期間のことです。試用期間を経て、医院側が問題無しと判断すれば本採用となります。

試用期間の長さについて

一般的には試用期間は1~3ヶ月を設けている医院が多いです。
長くて6カ月とする医院もありますが、最大では1年が上限と定められています。
あまりに長すぎる試用期間には警戒しましょう。

試用期間中の解雇について

解雇理由

試用期間中に解雇されるのではないか?と不安になる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、あくまで雇い主と労働者の間には雇用契約が結ばれています。ですので正当な理由なく労働者を解雇はしてはいけません。この「正当な理由」とは、

・勤務態度が悪い
・経歴詐称
・出勤不良
・業務に必要な技術が著しく不足している
・会社の著しい経営不振

このような理由です。

医院側の指導も問われる

能力不足が理由として雇い主が解雇を申し出てきた場合、予告に至るまでの雇い主側の責任も問われます。労働者が業務に必要な知識・能力を身につけられるように教育担当者をつけたりアドバイスや指導をするなど、労働者に対して一定のサポートをしてきたのかという点が問われます。

また、出勤不良や勤務態度の悪化などを理由にする場合も、「これ以上の欠勤が続くと解雇せざるを得ない」などの忠告や警告を労働者に伝える責任があります。事前に予告なく、突然解雇を申し出るのは医院側の責任が問われます。

試用開始から14日を経過している場合の解雇

試用期間中であっても、開始から14日を過ぎている場合は通常の解雇と同様です。具体的には、少なくとも30日前には労働者に対して解雇予告をする必要があり、解雇までの日数に応じた日数分の平均賃金を支払う義務があります。この賃金を「解雇予告手当」と言います。

試用から14日以内の解雇について

労働基準法第21条の規定により、試用期間から14日以内に解雇する場合、雇い主は労働者に対して事前に解雇予告なく労働者を解雇することが可能です。

ただしこの特例があっても、客観的に合理的な理由が存在し、社会通念上相当と認められる場合でなければ、雇い主は解雇を行うことはできません。

試用期間中の給料や福利厚生は?

試用期間中のお給料は、本採用の際の給与額より低めに設定するケースがあります。各都道府県の最低賃金よりも低く設定されていないか、確認しておきましょう。他にも、試用期間だからといって残業手当が出なかったり、各種社会保険に加入しないことは雇い主の義務に反しています。

必ず確認を

試用期間中であっても、残業手当が出ているか・保険に加入しているかを必ず確認しましょう。被保険者期間が足りず失業保険がもらえなくなったり、将来受給できる厚生年金が少なくなってしまったりする危険性があります。

試用期間中に退職したいとき

試用期間中に退職したい場合、なるべく早めに院長に伝えましょう。正式には労働基準法で、退職予定日の2週間前に申し出を行うことが定められています。退職の意思が固いようであれば、企業側もあなたの後任者が必要になりますので、そこを考慮しましょう。

参考→歯科衛生士の退職手続書類

まとめ

試用期間は雇い主にとって言わば「お試し期間」。しかしそれは「何の理由もなく自由勝手に労働者を解雇できる」というわけでは決してありません。この意味やご自身の権利を労働者の方にも知って頂き、試用期間中も安心して働いて頂ければと思います。